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亜州茶亭へようこそ

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ニーハオ北京!総集編

一口で中国といっても、あまりに広大な国である。それぞれの地域が別の国といってもいいほど、違った印象がある。実際、古代にはいくつもの国が群雄割拠して、人間さえも違う、と思われていたのだ!

中国デビューを上海や、その周辺のいわゆる江南地方(長江の南側の地域)からスタートすると、北京は、やはり北の国。
江南地方は、広々とした田んぼや畑が続き、その間に水路や川が走る。緑の田畑と水。点在する家と立ち木。家のかたちが日本と違うことに気がつかなければ、関東地方でも見られる農村の風景だ。日本人的には、とても馴染みやすい。

ところが、北京は全然違う。黄土高原の端っこに位置している北京。まず、乾燥度が半端ではない。地面も空も、ホコリっぽい。改めて、ここは、モンゴルから続く草原の続きなのだと思う。
実際、北京では、予想外に遊牧民的なものに出会う。羊料理やイスラム教。
首都なのだから、いろいろな文化が集まっていても不思議ではないが、漢字の国で、アラビア文字を見るのは、かなり面白い。少なくとも、上海ではアラビア文字は見なかった。

しかし、北京のもの凄さは、やはり数百年にわたって都が置かれた、という歴史の重み。独特の張り詰めた空気がある故宮の周辺や、風格ある構えの老舗たち。そして、時間の流れが違うかのように、悠々と暮らす胡同の老北京人(昔からの北京っ子・・の意味)。

もちろん、現在も首都である北京。故宮西側の中南海というエリアには、かつての貴族や宮廷の官僚たちに替わって、いまは政府のお偉方が住む。ごみひとつない、天安門広場周辺。さすが首都だけあって整然としている。ここが、中国の他の都市とは決定的に違う。
一方で、中国的ごちゃごちゃさの下町や古びた胡同が共存しているのが北京の面白さ。

過去と現代、整然と喧騒を自在に行き来して楽しんで欲しい街です。

最後に、この胡同の街並みが、いつまでも残りますように。上手く、開発と共存できるように願っています。

北京滞在1999年8月27日~30日


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